参考:障発第1031001号(令和6年3月29日改正)
2.介護給付費
(3)同行援護サービス費
①同行援護の対象者について
第543号告示に定める別表第1に掲げる調査項目の項の各欄の区分に応じ、それぞれの調査項目に係る利用者の状況をそれぞれ同表の0点の項から2点の項までに当てはめて算出した点数のうち、移動障害の欄に係る点数が1点以上であり、かつ、移動障害以外の欄に係る点数のいずれかが1点以上に該当する者
②サービス内容
同行援護は、視覚障害により、移動に著しい困難を有する障害者等につき、外出時において、当該障害者等に同行し、移動に必要な情報を提供(代筆・代読を含む。)するとともに、移動の援護、排せつ及び食事等の介護その他の当該障害者等が外出する際に必要な援助を適切かつ効果的に行うものである。
なお、事前に利用者の行動特徴、日常的な生活パターン等について情報収集し、援護に必要なコミュニケーションツールを用意するなど準備する必要である。
③同行援護従業者の資格要件ごとの所定単位数等の取扱いについて
- 同行援護従業者養成研修一般課程修了者(相当する研修課程修了者を含む。)
→「所定単位数」 - 初任者研修課程修了者等及び視覚障害者外出介護従業者養成研修修了者であって、視覚障害を有する身体障害者又は障害児の福祉に関する事業(直接処遇に限る。)に1年以上従事した経験を有する者。
→「所定単位数」 - 厚生労働大臣が定める者並びにこども家庭庁長官及び厚生労働大臣が定める者(平成18年厚生労働省告示第556号。以下「第556号告示」という。)第10号に定める介護給付費等単位数表第10の1の注2の2の厚生労働大臣が定める従業者(厚生労働省組織規則(平成13年厚生労働省令第1号)第625条に規定する国立障害者リハビリテーションセンターの学院に置かれる視覚障害学科(国立障害者リハビリテーションセンター学院養成訓練規程(昭和55年厚生省告示第4号)第4条第1項に規定する視覚障害学科をいう。)の教科を修了した者又はこれに準ずる視覚障害者の生活訓練を専門とする技術者の養成を行う研修を修了した者)→「所定単位数」
- 令和3年3月31日において、視覚障害及び聴覚障害を有する障害者等に対して盲ろう者向け通訳・介助員派遣事業(地域生活支援事業通知の「盲ろう者向け通訳・介助員派遣事業」をいう。)に従事し、視覚障害及び聴覚障害を有する障害者等に対して支援を行った経験を有する者(以下「盲ろう者向け通訳・介助員」という。)で、令和6年3月31日において同行援護の事業を行う事業所の従業員であった者→「所定単位数の100分の90に相当する単位数」
- 基礎研修課程修了者等であって、視覚障害を有する身体障害者又は障害児の福祉に関する事業(直接処遇に限る。)に1年以上従事した経験を有する者
→「所定単位数の100分の90に相当する単位数」
④盲ろう者の支援に対する加算の取扱いについて
盲ろう者向け通訳・介助員(都道府県地域生活支援事業における「盲ろう者向け通訳・介助員養成研修事業」による研修の修了者等であって、令和3年3月31日時点に盲ろう者向け通訳・介助員派遣事業において、視覚障害及び聴覚障害を有する障害者等に対して支援を行った経験を有しない者を含む。)が、①に規定する者のうち、聴覚障害の程度が身体障害者福祉法施行規則(昭和25年厚生省令第15号)別表第5号に掲げる身体障害者障害程度等級表の6級に相当する障害を有する者(以下「盲ろう者」という。)に対して同行援護を行った場合にあっては所定単位数の100分の25に相当する単位数を、所定単位数に加算する。
なお、盲ろう者向け通訳・介助員が同行援護従業者養成研修(一般課程)を修了していない場合は、本加算と③の㈣の減算を併せて算定する必要があることに留意すること。
⑤2人の同行援護従業者による同行援護の取扱い等
2人の同行援護従業者による同行援護について、それぞれの同行援護従業者が行う同行援護について所定単位数が算定される場合のうち、第546号告示の第1号イに該当する場合としては、移動中や外出先等において、体重が重い利用者に排泄介助等を提供する場合等が該当し、第1号ハに該当する場合としては、例えば、エレベーターのない建物の2階以上の居室等から歩行困難な利用者を移動や外出させる場合等が該当するものであること。
したがって、単に安全確保のために夜の時間帯に2人の同行援護従業者によるサービス提供を行った場合は、利用者側の希望により利用者や家族の同意を得て行った場合を除き、この取扱いは適用しない。
⑥同行援護従業者のうち1人が基礎研修課程修了者等である場合の取扱い
派遣された2人の同行援護従業者のうち1人が基礎研修課程修了者等又は盲ろう者向け通訳・介助員で、1人がそれ以外のものである場合について、基礎研修課程修了者等又は盲ろう者向け通訳・介助員が派遣される場合の単位数を、それ以外のヘルパーについては所定単位数を、それぞれ別に算定する。
⑦同行援護の所要時間について
1日に同行援護を複数回算定する場合にあっては、概ね2時間以上の間隔を空けなければならないものとする。
居宅介護等の別のサービス類型を使う場合は、間隔が2時間未満の場合もあり得るが、短時間のサービスを組み合わせることにより高い単価を複数回算定することは適当ではないことから、同行援護の利用の間隔が2時間未満の場合は、前後の同行援護を1回として算定する。
なお、身体の状況等により、やむを得ず短時間の間隔で短時間のサービス提供行わなければならない場合や、別の事業者の提供する同行援護との間隔が2時間未満である場合はこの限りではない。
⑧早朝、夜間、深夜の同行援護の取扱について
早朝、夜間、深夜の同行援護の取扱いについては、原則として、実際にサービス提供を行った時間帯の算定基準により算定されるものであること。
ただし、基準額の最小単位(最初の30分とする。)までは、サービス開始時刻が属する時間帯の算定基準により算定すること(サービス開始時刻が属する時間帯におけるサービス提供時間が15分未満である場合には、多くの時間を占める時間帯の算定基準により算定すること。)。また、基準額の最小単位以降の30分単位の中で時間帯がまたがる場合には、当該30分の開始時刻が属する時間帯により算定すること(当該30分の開始時刻が属する時間帯におけるサービス提供時間が15分未満である場合には、当該30分のうち、多くの時間帯の算定基準により算定すること。)。
なお、土日祝日等におけるサービス提供を行った場合であっても、土日祝日等を想定した加算はないこと。
⑨特定事業所加算の取扱い
第543告示の第9号イ(6)の「こども家庭庁長官及び厚生労働大臣が定める者(平成18年厚生労働省告示第548号)第9号に規定する者であって、視覚障害及び聴覚障害が重複している障害者等に対して法第78条第1項に規定する特に専門性の高い意思疎通支援を行う者を養成する事業に参加し、都道府県知事から視覚障害及び聴覚障害が重複している障害者等への支援に必要な知識及び技術を有する者と認める旨の証明書の交付を受けたものの占める割合」については、2の⑶の③の㈣に該当する者は含まない。
また、第543号告示第9号イ(9)の障害支援区分5以上である者又は同号ニ(4)の障害支援区分4以上である者、喀痰吸引等を必要とする者の割合については、前年度(3月を除く。)又は届出日の属する月の前3月の1月当たりの実績の平均について、利用実人員を用いて算定するものとする。本要件に係る割合の計算において、喀痰吸引等を必要とする者を算入できる事業所は、社会福祉士及び介護福祉士法の規定に基づき、自らの事業又はその一環として喀痰吸引等の業務を行うための登録を受けているものに限られること。
なお、その他の規定については、2の⑴の⑭(❸を除く。)の規定を準用する。
特定事業所加算の各算定要件については、次に定めるところによる。
- 体制要件
- ア 計画的な研修の実施
こども家庭庁長官及び厚生労働大臣が定める基準並びに厚生労働大臣が定める基準(平成18年厚生労働省告示第543号。以下「543号告示」という。)第1号イ(1)の「居宅介護従業者ごとに研修計画を作成」については、当該事業所におけるサービス従事者の資質向上のための研修内容の全体像と当該研修実施のための勤務体制の確保を定めるとともに、居宅介護従業者について個別具体的な研修の目標、内容、研修期間、実施時期等を定めた計画を策定しなければならない。 - イ 会議の定期的開催
543号告示第1号イ(2)(一)の「利用者に関する情報若しくはサービス提供に当たっての留意事項の伝達又は当該指定居宅介護事業所における居宅介護従業者の技術指導を目的とした会議」とは、サービス提供責任者が主宰し、登録ヘルパーも含めて、当該事業所においてサービス提供に当たる居宅介護従業者のすべてが参加するものでなければならない。
また、実施に当たっては、全員が一堂に会して開催する必要はなく、サービス提供責任者ごとにいくつかのグループ別に分かれて開催することで差し支えない。
なお、利用者に対して、原則として土日、祝日、お盆、年末年始を含めた年間を通して時間帯を問わずにサービス提供を行っている事業所においては、サービス提供責任者が従業者1人ひとりと個別に、又は数人ごとに開催する方法により開催することで差し支えない。
また、会議の開催状況については、その概要を記録しなければならない。
なお、「定期的」とは、概ね1月に1回以上開催されている必要がある。
会議は、テレビ電話装置等を活用して行うことができるものとする。
ただし、 障害を有する者が参加する場合には、その障害の特性に応じた適切な配慮を 行うこと。
なお、個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」等を遵守すること。 - ウ 文書等による指示及びサービス提供後の報告
543号告示第1号イ(2)(二)の「当該利用者に関する情報やサービス提供に当たっての留意事項」とは、少なくとも、次に掲げる事項について、その変化の動向を含め、記載しなければならない。
・利用者のADLや意欲
・利用者の主な訴えやサービス提供時の特段の要望
・家族を含む環境
・前回のサービス提供時の状況
・その他サービス提供に当たって必要な事項
「前回のサービス提供時の状況」を除く事項については変更があった場合に記載することで足りるものとし、1日のうち、同一の居宅介護従業者が同一の利用者に複数回訪問する場合であって、利用者の体調の急変等、特段の事情がないときは、当該利用者に係る文書等の指示及びサービス提供後の報告を省略することも差し支えないものとする。
サービス提供責任者が事業所に不在時のサービス提供に係る文書等による指示及びサービス提供後の報告については、サービス提供責任者が事前に一括指示を行い、適宜事後に報告を受けることも差し支えないものとする。
この場合、前回のサービス提供時の状況等については、居宅介護従業者の間で引継ぎを行う等、適切な対応を図るとともに、利用者の体調の急変等の際の対応のためサービス提供責任者との連絡体制を適切に確保すること。
同(二)の「文書等の確実な方法」とは、直接面接しながら文書を手交する方法のほか、FAX、メール等によることも可能である。
また、利用者に対して、原則として土日、祝日、お盆、年末年始を含めた年間を通して時間帯を問わずにサービス提供を行っている事業所においては、サービス提供責任者の勤務時間外にもサービス提供が行われることから、サービス提供責任者の勤務時間内に対応可能な範囲での伝達で差し支えない。
なお、同(二)の居宅介護従業者から適宜受けるサービス提供終了後の報告内容について、サービス提供責任者は、文書にて記録を保存しなければならない。 - エ 定期健康診断の実施
543号告示第1号イ(3)の健康診断等については、労働安全衛生法により定期に実施することが義務付けられた「常時使用する労働者」に該当しない居宅介護従業者も含めて、少なくとも1年以内ごとに1回、事業主の費用負担により実施しなければならない。 - オ 緊急時における対応方法の明示
543号告示第1号イ(4)の「明示」については、当該事業所における緊急時等の対応方針、緊急時の連絡先及び対応可能時間等を記載した文書を利用者に交付し、説明を行うものとする。
なお、交付すべき文書については、重要事項説明書等に当該内容を明記することをもって足りるものとする。 - カ 熟練した居宅介護従業者の同行による研修
543号告示第1号イ(5)の「熟練した居宅介護従業者の同行による研修」については、サービス提供責任者又はサービス提供責任者と同等と認められる居宅介護従業者(当該利用者の障害特性を理解し、適切な介護を提供できる者であり、かつ、当該利用者へのサービスについて利用者から十分な評価がある居宅介護従業者)が、新規に採用した従業者に対し、適切な指導を行うものとする。
- ア 計画的な研修の実施
- 人材要件
- ア 居宅介護従業者要件
543号告示第1号告示イ(6)の介護福祉士、実務者研修修了者、介護職員基礎研修課程修了者及び1級課程修了者の割合については、前年度(3月を除く。)又は届出日の属する月の前3月の1月当たりの実績の平均について、常勤換算方法により算出した数を用いて算出するものとする。
なお、介護福祉士、実務者研修修了者又は介護職員基礎研修課程修了者若しくは1級課程修了者とは、各月の前月の末日時点で資格を取得している又は研修の課程を修了している者とすること。
看護師等の資格を有する者については、1級課程の全科目を免除することが可能とされていたことから、1級課程又は居宅介護職員初任者研修課程を修了したとされた看護師等については、同(6)の要件に含むものとする。
また、同(6)の「常勤の居宅介護従業者」とは、サービス提供時間に含まれるすべての常勤の居宅介護従業者が対象となる。
なお、常勤の居宅介護従業者とは、事業所で定めた勤務時間(1週間に勤務すべき時間数が32時間を下回る場合は32時間を基本とする。)のすべてを勤務している居宅介護従業者をいう。 - イ サービス提供責任者要件
543号告示第1号イ(7)の「実務経験」は、サービス提供責任者としての従事期間ではなく、在宅や施設を問わず介護に関する業務に従事した期間をいうものであり、資格取得又は研修修了前の従事期間も含めるものとする。
「5 年以上の実務経験を有する実務者研修修了者、介護職員基礎研修修了者若しくは1級課程修了者」について、看護師等の資格を有する者については、1級課程の全科目を免除することが可能とされていたことから、1級課程又は居宅介護職員初任者研修課程を修了したとされた看護師等については、同⑺の要件に含むものとする。
また、同(8)については、指定障害福祉サービス基準第5条第2項の規定により常勤のサービス提供責任者を2人配置することとされている事業所において、同項ただし書により常勤のサービス提供責任者を1人配置し、非常勤のサービス提供責任者を常勤換算方法で必要とされる員数配置することで基準を満たすことになるが、本要件を満たすためには、常勤のサービス提供責任者を2人以上配置しなければならないとしているものである。
なお、同号ニ⑶については、指定障害福祉サービス基準第5条第2項の規定により配置されることとされている常勤のサービス提供責任者が2人以下の指定居宅介護事業所又は共生型居宅介護事業所であって、基準により配置することとされている常勤のサービス提供責任者の数(サービス提供責任者の配置について、常勤換算方法を採用する事業所を除く。)を上回る数の常勤のサービス提供責任者を1人以上配置しなければならないこととしているものである。
- ア 居宅介護従業者要件
- ※準用除外
- 割合の計算方法
❷アの職員の割合及び❸の利用実人員の割合の計算は、次の取扱いによるものとする。
ア 前年度の実績が6月に満たない事業所(新たに事業を開始し、又は再開した事業所を含む。)については、前年度の実績による加算の届出はできないものとする。
イ 前3月の実績により届出を行った事業所については、届出を行った月以降においても、直近3月間の職員又は利用者の割合につき、毎月継続的に所定の割合を維持しなければならない。
また、その割合については、毎月ごとに記録するものとし、所定の割合を下回った場合については、直ちに第1の5の届出を提出しなければならない。 - 経過措置
令和6年3月31日において第543号告示第1号イ、ハ又はニの適用を受けている事業所に係る同号イ、ハ又はニの適用については、令和9年3月31日までの間、なお従前の例によることができる。
⑨特別地域加算の取扱い
報酬告示第3の注8の特別地域加算については、2の(1)の⑮の規定を準用する。
特別地域加算を算定する利用者に対して、指定障害福祉サービス基準第31条第5号に規定する通常の事業の実施地域を越えてサービス提供した場合、指定障害福祉サービス基準第21条第3項に規定する交通費の支払いを受けることはできないこととする。
⑩緊急時対応加算の取扱い
報酬告示第3の注9の緊急時対応加算については、2の(1)の⑯の規定を準用する。
- 「緊急に行った場合」とは、居宅介護計画に位置付けられていない居宅介護(身体介護が中心である場合及び通院等介助(身体介護を伴う場合)が中心である場合に限る。)を、利用者又はその家族等から要請を受けてから24時間以内に行った場合をいうものとする。
- 当該加算は、1回の要請につき1回を限度として算定できるものとする。
- 当該加算の対象となる居宅介護の所要時間については、③(一)及び(三)の規定は適用されないものとする。
したがって、所要時間が20分未満であっても、30分未満の身体介護中心型の所定単位数の算定及び当該加算の算定は可能であり、当該加算の対象となる居宅介護と当該居宅介護の前後に行われた居宅介護の間隔が2時間未満であった場合であっても、それぞれの所要時間に応じた所定単位数を算定する(所要時間を合算する必要はない)ものとする。 - 緊急時対応加算の対象となる指定居宅介護等の提供を行った場合は、指定障害福祉サービス基準第19条に基づき、要請のあった時間、要請の内容、当該居宅介護の提供時刻及び緊急時対応加算の算定対象である旨等を記録するものとする。
- 市町村により地域生活支援拠点等(法第77条第4項に規定する地域生活支援拠点等をいう。以下同じ。)として位置付けられていること並びに市町村及び法第77条第3項第1号に規定する関係機関(以下「拠点関係機関」という。)との連携及び調整に従事する者(以下「連携担当者」という。)を1名以上配置していることを都道府県知事又は市町村長に届け出た指定居宅介護事業所等の場合、1回につき定める単位数に、さらに50単位を加算するものとする。
なお、市町村が当該事業所を地域生活支援拠点等として位置付けるに当たっては、地域生活支援拠点等の整備主体である市町村と事業所とで事前に協議し、当該事業所から市町村に対して地域生活支援拠点等の機能を担う届出等を提出した後に、市町村から事業者に対して地域生活支援拠点等の機能を担うことを通知等により確認するとともに、市町村及び事業者は、協議会(法第89条の3第1項に規定する協議会をいう。以下同じ。)等の協議の場で共有するなど、地域生活支援拠点等に位置付けられたことを積極的に周知すること。
さらに、連携担当者は、緊急時の対応における連携のみではなく、平時から地域生活支援拠点等のコーディネート機能を担う相談支援事業所等の拠点関係機関との情報連携に努めることとし、行政機関や3の⑺の⑤の㈠に規定する拠点コーディネーターとの日常的な情報連携や地域における地域生活支援拠点等に係る会議体や協議会へ積極的に参画すること。
⑫初回加算の取扱い
報酬告示第3の2の初回加算については、2の⑴の⑰の規定を準用する。
本加算は、利用者が過去2月に、当該指定居宅介護事業所等から指定居宅介護等の提供を受けていない場合に算定されるものである。
サービス提供責任者が、居宅介護に同行した場合については、指定障害福祉サービス基準第19条に基づき、同行訪問した旨を記録するものとする。
また、この場合において、当該サービス提供責任者は、居宅介護に要する時間を通じて滞在することは必ずしも必要ではなく、利用者の状況等を確認した上で、途中で現場を離れた場合であっても、算定は可能である。
⑬利用者負担上限額管理加算の取扱い
報酬告示第3の3の利用者負担上限額管理加算については、2の(1)の⑱の規定を準用する。
報酬告示第1の3の利用者負担上限額管理加算の注中、「利用者負担額合計額の管理を行った場合」とは、利用者が、利用者負担合計額の管理を行う指定障害福祉サービス事業所又は指定障害者支援施設等以外の障害福祉サービスを受けた際に、上限額管理を行う事業所等が当該利用者の負担額合計額の管理を行った場合をいう。
なお、負担額が負担上限額を実際に超えているか否かは算定の条件としない。
⑭その他
2の(1)の①及び②、③の(二)及び(三)の規定は、同行援護サービス費について準用する。
居宅介護の提供に当たっては、指定障害福祉サービス基準に定める具体的なサービスの内容を記載した居宅介護計画に基づいて行われる必要がある。
なお、居宅介護については、派遣される従業者の種別により所定単位数が異なる場合があることから、居宅介護計画におけるサービス内容の記載に当たっては、派遣される従業者の種別についても記載すること。
事業者は、当該居宅介護計画を作成するに当たって、支給量が30分を単位(家事援助においては、最初の30分以降は15分を単位とする。)として決定されることを踏まえ、決定された時間数が有効に活用されるよう、利用者の希望等を踏まえることが必要である。
また、指定居宅介護等を行った場合には、実際に要した時間により算定されるのではなく、当該居宅介護計画に基づいて行われるべき指定居宅介護等に要する時間に基づき算定されることに留意する必要がある。
なお、当初の居宅介護計画で定めたサービス提供内容や提供時間が、実際のサービス提供と合致しない場合には、速やかに居宅介護計画の見直し、変更を行うことが必要であること。
居宅介護計画上のサービス提供時間と実際のサービス提供時間に大幅な乖離があり、かつ、これが継続する場合は、当然に居宅介護計画の見直しを行う必要があること。
- ※準用除外
- 1人の利用者に対して複数の居宅介護従業者が交代して居宅介護を行った場合も、1回の居宅介護としてその合計の所要時間に応じた所定単位数を算定する。
- 「所要時間30分未満の場合」で算定する場合の所要時間は20分程度以上とする。
ただし、夜間、深夜及び早朝の時間帯に提供する指定居宅介護にあってはこの限りでない。
所要時間とは、実際に居宅介護を行った時間をいうものであり、居宅介護のための準備に要した時間等は含まない。
⑮福祉・介護職員処遇改善加算、福祉・介護職員等特定処遇改善加算及び福祉・介護職員等ベースアップ等支援加算の取扱いについて
報酬告示第3の5、6及び7の福祉・介護職員処遇改善加算、福祉・介護職員等特定処遇改善加算及び福祉・介護職員等ベースアップ等支援加算については、2の⑴の⑳の規定を準用する。
福祉・介護職員処遇改善加算、福祉・介護職員等特定処遇改善加算及び福祉・介護職員等ベースアップ等支援加算の内容については、別途通知(「福祉・介護職員処遇改善加算等に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について」(令和6年3月26日付け障障発0326第4号、こ支障第86号厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課長、こども家庭庁支援局障害児支援課長通知))を参照すること。
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