「行動障害支援体制加算」の概要
行動障害支援体制加算は、行動障害のある知的障害者や精神障害者、障害児に対する適切な支援を評価する仕組みです。
この加算制度は、特定の基準を満たした相談支援事業所が利用者1人あたり月ごとに単位数を得られるもので、事業所の運営体制の質を向上させる重要な役割を果たします。
対象は、強度行動障害を有する利用者に限らず、事業所で提供されるすべてのサービス利用者が含まれるため、支援体制全体の充実を促進します。また、加算には「行動障害支援体制加算(I)」と「行動障害支援体制加算(II)」の2種類が存在し、それぞれ異なる条件を満たす必要があります。
イ 加算(Ⅰ) | 60単位/月 |
ロ 加算(Ⅱ) | 30単位/月 |
対象サービス
算定要件など
行動障害支援体制加算(I)の要件
- 研修を修了した相談支援専門員を配置。
- 強度行動障害者(支援区分3以上・行動関連項目点数10点以上)に計画相談支援を提供。
※障害児の場合、児基準の合計点数が20点以上である者 - 支援状況を記録・定期的に確認。
行動障害支援体制加算(II)の要件
- 研修を修了した専門員の配置。
- 必要事項を事業所内外に公表。
適用時の注意点
- 加算対象者は受給者証で確認。
- 加算(I)と(II)はどちらか一方を選択する。
※詳細は報酬告示と留意事項を参照ください。
報酬告示と留意事項
報酬告示
※令和6年4月1日現在
イ 加算(Ⅰ) | 60単位/月 |
ロ 加算(Ⅱ) | 30単位/月 |
注 別にこども家庭庁長官及び厚生労働大臣が定める基準に適合しているものとして市町村長に届け出た指定特定相談支援事業所は、次に掲げる区分に応じ、1月につき所定単位数を加算する。
ただし、次に掲げるいずれかの加算を算定している場合にあっては、次に掲げるその他の加算は算定しない。
イ 行動障害支援体制加算(Ⅰ) 60単位
ロ 行動障害支援体制加算(Ⅱ) 30単位
参考:厚生労働省告示第523号
留意事項
- 共通事項
当該加算は行動障害のある知的障害者や精神障害者に対して適切な計画相談支援を実施するための体制を整備することを評価するものであることから、強度行動障害を有する利用者のみならず、当該指定特定相談支援事業所における全ての利用者に対して指定サービス利用支援又は指定継続サービス利用支援を実施する場合に加算することができるものである。 - 行動障害支援体制加算(I)
当該区分は、研修を修了した相談支援専門員を1名以上配置し、その旨を公表している場合であって、かつ、(一)に規定する障害者に対して(二)に規定する支援を行っている場合に算定するものである。
- (一) 対象となる障害者
当該区分は、支援対象者に障害支援区分3以上に該当しており、かつ、行動関連項目合計点数が10点以上である者(以下「強度行動障害者」という。)がいる場合に、全ての利用者に対して加算できることとしている。
なお、利用者が強度行動障害児者に該当するかについて、一定期間毎に確認すること。
また、当該確認にあたって、受給者証の記載(障害支援区分、利用サービス、加算対象等)により確認が可能な場合は、これによって確認することも考えられる。 - (二) 対象者への支援
当該区分は、研修を修了した相談支援専門員により、強度行動障害児者に対して現に指定計画相談支援を行っていることを要件としているが、「現に指定計画相談支援を行っている」とは、前6月に、強度行動障害児者に対して指定計画相談支援を行っていることとする。
そのため、強度行動障害児者に対する指定計画相談支援の実施状況について管理しておくこと。
なお、研修を修了した相談支援専門員が同一敷地内に所在する指定障害児相談支援事業所の職務を兼務する場合であって、強度行動障害児(児童福祉法に基づく指定障害児相談支援に要する費用の額の算定に関する基準に基づきこども家庭庁長官が定める基準(平成 27年厚生労働省告示第181号)第 6 号のイの(3)に規定する表(児基準)の合計点数が 20 点以上である児童)の保護者に対して指定障害児相談支援を行っている場合も当該区分に該当するものである。
- (一) 対象となる障害者
- 行動障害支援体制加算(II)
当該区分は、研修を修了した相談支援専門員を1名以上配置し、その旨を公表している場合に算定するものである。
参考:障発第1031001号
加算の届出様式(厚生労働省)
実際の届出に際しては、指定権者の指定する様式にて届出してください。
出典:厚生労働省│障害福祉分野における手続負担の軽減(指定申請等の様式の標準化等)
Q&A
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【Q&A】相談支援員の業務による加算の算定は可能か?│R6,03,29問79
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【Q&A】各種体制加算の算定要件の支援内容とは?│R6,03,29問73
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【Q&A】各種体制加算は、各加算の対象者のみ?全利用者?│R6,03,29問72
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【Q&A】精神障害者支援体制加算等の算定について│R6,03,29問69~71
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【Q&A】体制を評価する加算を算定するためにはどのような手続きが必要?│R03,04,08.問29
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【Q&A】「行動障害支援体制加算」を算定していた事業所が月途中で要件を満たさなくなった場合、加算を算定できるのはいつまで?│H30,05,23.問14
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【Q&A】「行動障害支援体制加算」行動障害のある知的障害者や精神障害者以外の利用者に対して支援を行った場合でも算定可能?│H30,05,23.問13
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【Q&A】「行動障害支援体制加算」の対象となる者を配置していても、当該月に強度行動障害の利用者がいない場合は算定できない?│H30,03,30.問91
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【Q&A】「行動障害支援体制加算」の届出が月途中で提出された場合、いつから実施した計画相談支援で加算が算定できる?│H30,03,30.問90
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【Q&A】「行動障害支援体制加算」は、対象となる研修を受講した相談支援専門員以外の者が行った計画相談支援にも加算される?│H30,03,30.問89
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\事業者必須!/
まとめ
行動障害支援体制加算は、障害福祉事業所が提供するサービスの質を向上させる重要な制度です。この加算を取得することで、強度行動障害者を含む利用者全体に対する支援体制の強化が図れます。
取得には、加算(I)と加算(II)それぞれの条件を理解し、研修修了者の配置や支援状況の管理などの要件を満たすことが必要です。
適切に活用することで、利用者にとってより質の高い支援を提供できるだけでなく、事業所運営の効率化にもつながるでしょう。