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「重度者支援体制加算」の概要
「重度者支援体制加算」は、障害福祉サービスの一環として、就労継続支援A型・就労継続支援B型事業所が受けられる加算制度です。この制度は、障害の重い利用者を積極的に受け入れる事業所を財政的に支援し、より多くの重度障害者が安定した就労環境を得られることを目的としています。
事業所がこの加算を受けるためには、利用者の中で障害基礎年金1級を受給している割合が一定基準を満たす必要があります。この基準をクリアすることで、1日あたりの報酬に加算が適用されます。
対象サービス
適用条件など
■加算(I)の条件
- 前年度の利用者の50%以上が障害基礎年金1級を受給していること。
■加算(II)の条件
- 前年度の利用者の25%以上50%未満が障害基礎年金1級を受給していること。
- 加算(I)を算定している場合は適用不可。
■利用実績の確認方法
- 前年度の障害基礎年金1級受給者の延べ人数を算出。
- 全利用者の延べ人数を算出。
- 割合を算出し、基準を満たすか確認する。
※詳細は報酬告示と留意事項を参照ください。
報酬告示と留意事項
報酬告示
※令和6年4月1日現在
項目 | 利用定員 | 単位(/日) |
---|---|---|
イ 加算 (Ⅰ) | (1)20人以下 | 56単位 |
(2)21~40人 | 50単位 | |
(3)41~60人 | 47単位 | |
(4)61~80人 | 46単位 | |
(5)81人以上 | 45単位 | |
ロ 加算 (Ⅱ) | (1)20人以下 | 28単位 |
(2)21~40人 | 25単位 | |
(3)41~60人 | 24単位 | |
(4)61~80人 | 23単位 | |
(5)81人以上 | 22単位 |
- 注1 イについて
指定就労継続支援A型等を行った日の属する年度の前年度において、障害基礎年金1級(国民年金法(昭和34年法律第131号)に基づく障害基礎年金1級をいう。以下同じ。)を受給する利用者の数が当該年度における指定就労継続支援A型等の利用者の数の100分の50以上であるものとして都道府県知事又は市町村長に届け出た場合に、利用定員に応じ、1日につき所定単位数を加算する。 - 注2 ロについて
指定就労継続支援A型等を行った日の属する年度の前年度において、障害基礎年金1級を受給する利用者の数が当該年度における指定就労継続支援A型等の利用者の数の100分の25以上であるものとして都道府県知事又は市町村長に届け出た場合に、利用定員に応じ、1日につき所定単位数を加算する。
ただし、イの重度者支援体制加算(Ⅰ)を算定している場合は、算定しない。
参考:厚生労働省告示第523号
留意事項
- 報酬告示第13の11のイの重度者支援体制加算(I)については、障害基礎年金1級受給者が利用者の数(障害基礎年金の受給資格のない 20 歳未満の者は利用者の数から除く。以下(二)において同じ。)の 50/100以上である指定就労継続支援A型事業所である場合、算定する。
- 同ロの重度者支援体制加算(II)については、障害基礎年金1級受給者が利用者の数の25/100以上50/100未満である指定就労継続支援A型事業所である場合、算定する。
- 利用実績の算定については、次によるものとすること。
- ア 前年度における利用者のうち障害基礎年金1級受給者の延べ人数を算出
- イ 前年度における利用者の延べ人数を算出
- ウ ア÷イにより利用者延べ人数のうち障害基礎年金1級受給者延べ人数割合を算出
参考:障発第1031001号
加算の届出様式(厚生労働省)
実際の届出に際しては、指定権者の指定する様式にて届出してください。
出典:厚生労働省│障害福祉分野における手続負担の軽減(指定申請等の様式の標準化等)
Q&A
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まとめ
「重度者支援体制加算」は、障害基礎年金1級受給者の割合に基づいて適用される就労継続支援A型・就労継続支援B型事業所向けの加算制度です。この加算は、重度障害者の就労支援を推進する重要な役割を果たします。
加算(I)と(II)では、それぞれ異なる基準が設けられており、適用のためには利用者の割合や届け出が必要です。正確なデータ管理と手続きが不可欠ですが、その努力は事業所と利用者双方にとって大きなメリットをもたらします。制度を正しく理解し、積極的に活用することで、より良い支援体制を築いていきましょう。