障害福祉事業の「個別サポート加算」とは?適用条件と注意点を解説!

目次

「個別サポート加算」の概要

障害福祉サービスの現場では、対象者ごとに適切な支援を提供するために、さまざまな加算制度が用意されています。その中でも「個別サポート加算」は、重度の障害を持つ児童や、心理的・社会的支援が必要な児童へのケアを充実させるために設けられた重要な制度です。

個別サポート加算は、大きく分けて3つの種類(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ(放デイ))があり、それぞれが異なる目的と条件を持っています。

この加算は、指定児童発達支援放課後等デイサービスを提供する事業者が、特定の要件を満たす支援を行う際に、日々の支援内容に基づいて加算される仕組みです。

具体的には、重度の知的障害や肢体不自由を持つ児童への支援、要保護児童の心理的ケア、さらには不登校状態の児童に対する支援など、加算の適用範囲は多岐にわたります。本記事では、それぞれの加算の要件と注意点について、詳しく解説します。

対象サービス

算定要件など

児童発達支援の場合

加算(Ⅰ)

  • 対象児童:
    • 重度の知的障害及び重度の肢体不自由が重複している障害児(重症心身障害児
    • 身体に重度の障害がある児童(1級又は2級の身体障害者手帳の交付を受けている障害児)
    • 重度の知的障害がある児童(療育手帳を交付されており、最重度又は重度であると判定をされている障害児)
    • 精神に重度の障害がある児童(1級の精神障害者保健福祉手帳を交付されている障害児)重度の知的障害・肢体不自由の重複障害児、身体・精神に重度の障害を持つ児童

加算(Ⅱ)

  • 要保護児童要支援児童を受け入れ、公的機関、要保護児童対策地域協議会、医師と連携して指定児童発達支援を行う場合に算定
  • 連携先機関等との情報共有は、6月に1回以上記録を文書で保管

放課後等デイサービスの場合

1. 個別サポート加算(Ⅰ)

  • 対象者:
    • 市町村が認めた「著しく重度及び行動上の課題のあるケアニーズの高い就学児」。
    • 就学児サポート調査表の評価で以下に該当。
      • 合計13点以上(0~2点区分を各項目で算出)。
      • 食事、排せつ、入浴、移動などの日常生活動作に全介助が必要な場合(3項目以上)。
  • 加算条件:
    • 強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)修了者を配置。
    • 研修修了者が対象児に指定放課後等デイサービスを行った場合、90単位に加え30単位を加算。
  • 対象外:
    • 重症心身障害児専用の事業所で支援を受ける重症心身障害児。

2. 個別サポート加算(Ⅱ)

  • 対象者:
    • 要保護児童または要支援児童を受け入れた場合。
  • 要件:
    • 家庭や心理的に不安定な児童へのケアが必要。
    • 公的機関や医師との連携が必須。
    • 連携内容を6か月に1回以上文書で記録し保管。
    • 障害児への支援状況を児童発達支援計画に記載し、保護者の同意を得る。
  • 留意点:
    • 関係機関連携加算(Ⅲ)は算定不可(本加算で評価済み)。

3. 個別サポート加算(Ⅲ)

  • 対象者:
    • 不登校状態の障害児。
    • 「心理的・情緒的・身体的要因で登校が困難」と判断された児童(病気や経済的理由は除外)。
  • 要件:
    • 学校や家族と緊密に連携して支援を実施。
    • 学校との情報共有を月1回以上行い、記録を作成・共有。
    • 家族への相談援助を月1回以上実施。
    • 障害児の登校状況や支援の継続要否を学校と事業所で検討。
  • 注意事項:
    • 関係機関連携加算(Ⅰ)、(Ⅱ)、家族支援加算(Ⅰ)は算定不可。

その他共通事項

  • 必要な支援内容や連携状況について、市町村からの確認に回答する義務がある。
  • 記録は文書化し、適切に保管すること。口頭のメモのみは不可。

※詳細は報酬告示と留意事項を参照ください。

報酬告示と留意事項

※令和6年4月1日現在

児童発達支援

イ 個別サポート加算(Ⅰ)120単位/日
個別サポート加算(Ⅱ)150単位/日

注1 イについては、指定児童発達支援事業所等において、重症心身障害児身体に重度の障害がある児童重度の知的障害がある児童又は精神に重度の障害がある児童に対し、指定児童発達支援を行った場合に、1日につき所定単位数を加算する。
ただし、1のハを算定しているときは、加算しない。

注2 ロについては、要保護児童(法第6条の3第8項に規定する要保護児童をいう。以下同じ。)又は要支援児童(同条第5項に規定する要支援児童をいう。以下同じ。)であって、その保護者の同意を得て児童相談所こども家庭センターその他の公的機関又は当該児童若しくはその保護者の主治医と連携し、指定児童発達支援等を行う必要があるものに対し、指定児童発達支援事業所等において、指定児童発達支援等を行った場合に、1日につき所定単位数を加算する。

放課後等デイサービス

イ 加算(Ⅰ)イ ケアニーズの高い障害児に支援を行った場合90単位/日
ロ 著しく重度の障害児に支援を行った場合120単位/日
加算(Ⅱ)150単位/日
加算(Ⅲ)70単位/日

注1 イの(1)については、指定放課後等デイサービス事業所等において、 行動上の課題を有する就学児として別にこども家庭庁長官が定める基準に適合する心身の状態にある就学児に対し、指定放課後等デイサービス等を行った場合に、 1日につき所定単位数を加算する。
ただし、イの(2)又は1の口を算定しているときは、加算しない。 

注1の2 イの(1)を算定している指定放課後等デイサービス事業所又は共生型放課後等デイ サービス事業所であって、 別にこども家庭庁長官が定める施設基準に適合するものとして都道府県知事に届け出た指定放課後等デイサービス事業所又は共生型放課後等デイサービス事業所において、 行動上の課題を有する就学児に対して、 別にこども家庭庁長官が定める基準に適合する指定放課後等デイサービス又は共生型放課後等デイサービスを行った場合に、1日につき30単位を所定単位数に加算する。 

注1の3 イの(2)については、著しく重度の障害を有する就学児として別にこども家庭庁長官が定める基準に適合する心身の状態にある就学児に対し、指定放課後等デイサービス 事業所等において、指定放課後等デイサービス等を行った場合に、1日につき所定単位数を加算する。
ただし、 イの(1)又は1の口を算定しているときは、加算しない。 

注2 ロについては、要保護児童又は要支援児童であって、その保護者の同意を得て、児童相談所、こども家庭センターその他の公的機関又は当該児童若しくはその保護者の主治医と連携し、指定放課後等デイサービス等を行う必要があるものに対し、指定放課後等デイサービス事業所等において、指定放課後等デイサービス等を行った場合に、1日につき所定単位数を加算する。

注3 ハについては、指定放課後等デイサービス事業所において、あらかじめ通所給付決定保護者の同意を得て不登校の就学児に対して、学校及び家族等と連携して指定放課後等デイサービスを行った場合に、1日につき所定単位数を加算する。 

参考:厚生労働省告示第122号(外部リンク)

参考:障発0330第16号(外部リンク)

Q&A

関連記事

事業者必須!

まとめ

「個別サポート加算」は、障害福祉サービスにおいて、特に手厚い支援が求められる児童に対応するための重要な仕組みです。本記事では、加算(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)のそれぞれについて、その目的や要件を具体的に解説しました。

この加算を活用することで、事業者は対象児童により適切で質の高い支援を提供することが可能になります。しかし、制度を適用するには、各加算の要件を正確に理解し、必要な連携や文書作成を怠らないことが求められます。

あわせて読みたい

サービス横断メニュー

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次