「強度行動障害児支援加算」の概要
「強度行動障害児支援加算」は、行動面で強い特性を持つ児童に対して適切な支援を提供するための仕組みです。この加算は、子ども家庭庁長官が定める基準に基づき、児童発達支援等を行う事業所が適用条件を満たしている場合に算定されます。
この制度では、支援を行った1日につき一定の単位数が加算されるほか、支援開始から90日以内には500単位が追加で加算(児童発達支援・放課後等デイサービス)される特例も設けられています。
これにより、支援初期における児童のニーズに応じた手厚いサポートが可能となっています。
対象サービス
算定要件など
強度行動障害児支援加算の適用条件:
- 対象児童:
強度行動障害を持ち、基準を満たすと認定された児童。 - 支援内容:
- 支援計画シートや支援手順書を作成し、それに基づいて個別の支援を実施。
- 初期段階では環境調整を行い、支援内容を継続的に改善。
- 専門スタッフ:
- 強度行動障害支援者養成研修(実践研修)修了者を配置し、定期的に支援計画を見直すこと。
※放課後等デイサービスは、中核的支援人材養成研修の修了者も含む - 他のスタッフも基礎研修修了が求められる。
- 強度行動障害支援者養成研修(実践研修)修了者を配置し、定期的に支援計画を見直すこと。
- 90日以内の加算特例:
支援初期に特別加算(500単位)が適用され、初期支援を手厚く評価。
※児童発達支援・放課後等デイサービスのみ
※詳細は報酬告示と留意事項を参照ください。
報酬告示と留意事項
報酬告示
※令和6年4月1日現在
加算の算定を開始した日から起算して90日以内 +500単位 | 200単位/日
注 別にこども家庭庁長官が定める基準に適合する強度の行動障害を有する児童に対し、別にこども家庭庁長官が定める基準に適合する指定児童発達支援又は共生型児童発達支援を行うものとして都道府県知事に届け出た指定児童発達支援事業所又は共生型児童発達支援事業所(1の注11のイ又はロに掲げる共生型サービス体制強化加算を算定している共生型児童発達支援事業所に限る。)において、当該指定児童発達支援又は当該共生型児童発達支援を行った場合に、1日につき所定単位数を加算する。
ただし、1のハを算定しているときは、加算しない。
さらに、加算の算定を開始した日から起算して90日以内の期間については、500単位を所定単位数に加算する
参考:厚生労働省告示第523号
留意事項
通所報酬告示第1の8の2の強度行動障害児支援加算については、障害児の行動障害の軽減を目的として、強度行動障害支援者養成研修(実践研修)修了者(以下「実践研修修了者」という。)を配置し、強度の行動障害のある児童に対して、指定児童発達支援又は共生型児童発達支援(以下この⑫の2において「指定児童発達支援等」という。)を支援計画シート等に基づいて行った場合に算定するものであり、以下のとおり取り扱うものとする。
なお、支援計画シート等は「重度訪問介護の対象拡大に伴う支給決定事務等に係る留意事項について」(平成26年3月31日付け障障発0331第8号厚生労働社会・援護局障害保健福祉部長通知。以下同じ。)の1の(4)における「支援計画シート」及び「支援手順書兼記録用紙」を指し、「支援計画シート」及び「支援手順書兼記録用紙」の様式は平成25年度障害者総合福祉推進事業「強度行動障害支援初任者養成研修プログラム及びテキストの開発について(独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園)」において作成された標準的なアセスメントシート及び支援手順書兼記録用紙(当該通知中参考1及び2)を参照することとする。
→参考:独立行政法人 国立重度知的障害者総合施設 のぞみの園(外部リンク)
- 支援計画シート等については、実践研修修了者が、当該研修課程に基づいて、加算の対象となる児童についての情報の収集、障害特性の理解及び障害特性に応じた環境調整を行った上で作成すること。
- 当該児童が他の障害児通所支援事業所を利用している場合においては、当該障害児通所支援事業所における強度行動障害児支援加算の算定の有無にかかわらず、支援計画シート等や環境調整の内容等について情報交換を行うよう努めること。
情報交換を行った場合は、出席者、実施日時、内容の要旨、支援計画シート等に反映させるべき内容を記録すること。なお、当該児童を担当する障害児相談支援事業所とも同様の情報交換を行うことが望ましい。 - 支援計画シート等に基づく指定児童発達支援等を行うに当たっては、強度行動障害支援者養成研修の知見を踏まえて、実践研修修了者以外の他の従業者が支援計画シート等に基づく支援を行った場合においても当該加算を算定することが可能であること。
ただし、この場合において、以下のア及びイに掲げる取組を行うこと。
- ア 指定児童発達支援等を行う従業者は、強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)の修了者又は実践研修修了者に対して、支援計画シート等に基づく日々の支援内容について確認した上で支援を行うこと。
- イ 実践研修修了者は、原則として2回の指定児童発達支援等の利用ごとに1回以上の頻度で当該加算の対象となる児童の様子を観察し、支援計画シート等に基づいて支援が行われていることを確認すること。
- ア 指定児童発達支援等を行う従業者は、強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)の修了者又は実践研修修了者に対して、支援計画シート等に基づく日々の支援内容について確認した上で支援を行うこと。
- 実践研修修了者は3月に1回程度の頻度で支援計画シート等の見直しを行うこと。
- 当該加算の算定を開始した日から起算して90日以内の期間について、さらに500単位を加算することができることとしているが、これは強度行動障害を有する障害児が、通所の初期段階において、当該児童に対して標準的な支援を行うための手厚い支援を要することを評価したものであり、当該期間中における対象となる障害児に応じた環境調整や支援計画シート等に基づく支援を適切に行うものであること。
- 当該加算(❺を含む。)については、通所報酬告示第1の8の3の集中的支援加算を算定する期間においても算定可能であること。
- 共生型児童発達支援事業所においては、児童発達支援管理責任者を置いている場合に限り算定可能とする。
参考:障発第1031001号
Q&A
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\事業者必須!/
まとめ
「強度行動障害児支援加算」は、支援を必要とする児童に特化した障害福祉サービスを提供するための重要な制度です。
この加算の仕組みや条件を正しく理解することで、事業所は適切な支援を提供し、対象児童の生活の質を向上させることができます。
また、支援開始から90日以内の特例加算など、初期支援の重要性を評価する制度設計も特徴的です。事業所の運営においてこの加算を有効活用することで、より効果的な支援が可能となります。