【Q&A】福祉・介護職員処遇改善加算の特別な事情による届出とは?│H27,04,30.問18~24

(1)福祉・介護職員処遇改善加算等

(特別な事情に係る届出書①)
問18 基本給は改善しているが、賞与を引き下げることで、あらかじめ設定した賃金改善実施期間の福祉・介護職員の賃金が引き下げられた場合の取扱いはどうなるのか。その際には、どのような資料の提出が必要となるのか。

 処遇改善加算を用いて賃金改善を行うために一部の賃金項目を引き上げた場合であっても、事業の継続を図るために、賃金改善実施期間の賃金が引き下げられた場合については、特別事情届出書を届け出る必要がある。
 なお、福祉・介護職員の賃金水準を引き下げた後、その要因である特別な状況が改善した場合には、可能な限り速やかに福祉・介護職員の賃金水準を引下げ前の水準に戻す必要がある。
 また、その際の特別事情届出書は、以下の内容が把握可能となっている必要がある。

  • 処遇改善加算を取得している障害福祉サービス事業所等の法人の収支(障害福祉サービス事業等による収支に限る。)について、サービス利用者数の大幅な減少等により経営が悪化し、一定期間にわたって収支が赤字である、資金繰りに支障が生じる等の状況にあることを示す内容
  • 福祉・介護職員の賃金水準の引下げの内容
  • 当該法人の経営及び福祉・介護職員の賃金水準の改善の見込み
  • 福祉・介護職員の賃金水準を引き下げることについて、適切に労使の合意を得ていること等の必要な手続きを行った旨

(今回の改定に伴い、以下のQ&Aについて削除)
平成 24 年度障害福祉サービス等報酬改定に関するQ&A(平 24.8.31)問 18

(特別な事情に係る届出書②)
問19 賃金改善実施期間の賃金が引き下げられた場合であっても、加算の算定額以上の賃金改善が実施されていれば、特別事情届出書は提出しなくてもよいのか。

処遇改善加算は、通知第1の3(2)②の賃金改善に係る比較時点の考え方や、第1の3(3)①ロのただし書きによる簡素な計算方法の比較時点の考え方に基づき、各事業所・施設が選択した「処遇改善加算を取得していない場合の賃金水準」と比較し、処遇改善加算の算定額に相当する賃金改善の実施を求めるものであり、当該賃金改善が実施されない場合は、特別事情届出書の提出が必要である。

(特別な事情に係る届出書③)
問20 一部の職員の賃金水準を引き下げたが、一部の職員の賃金水準を引き上げた結果、事業所・施設の福祉・介護職員全体の賃金水準は低下していない場合、特別事情届出書の提出はしなくてよいか。

一部の職員の賃金水準を引き下げた場合であっても、事業所・施設の福祉・介護職員全体の賃金水準が低下していない場合は、特別事情届出書を提出する必要はない。
ただし、事業者は一部の職員の賃金水準を引き下げた合理的な理由について労働者にしっかりと説明した上で、適切に労使の合意を得ること。

(特別な事情に係る届出書④)
問21 法人の業績不振に伴い業績連動型の賞与や手当が減額された結果、賃金改善実施期間の賃金が引き下げられた場合、特別事情届出書の提出は必要なのか。

事業の継続を図るために特別事情届出書を提出した場合を除き、賃金水準を低下させてはならないため、業績連動型の賞与や手当が減額された結果、賃金改善実施期間の賃金が引き下げられた場合、特別事情届出書の提出は必要である。

(特別な事情に係る届出書⑤)
問22 事業の継続が可能であるにもかかわらず、経営の効率化を図るといった理由や、障害福祉サービス等報酬改定の影響のみを理由として、特別事情届出書を届け出ることは可能か。

特別事情届出書による取扱いについては、事業の継続を図るために認められた例外的な取扱いであることから、事業の継続が可能にもかかわらず経営の効率化を図るといった理由で、福祉・介護職員の賃金水準を引き下げることはできない。
また、特別事情届出書による取扱いの可否については、障害福祉サービス等報酬改定のみをもって一律に判断されるものではなく、法人の経営が悪化していること等の以下の内容が把握可能となっている必要がある。

  • 処遇改善加算を取得している障害福祉サービス事業所等の法人の収支(障害福祉サービス事業等による収支に限る。)について、サービス利用者数の大幅な減少等により経営が悪化し、一定期間にわたって収支が赤字である、資金繰りに支障が生じる等の状況にあることを示す内容
  • 福祉・介護職員の賃金水準の引下げの内容
  • 当該法人の経営及び福祉・介護職員の賃金水準の改善の見込み
  • 福祉・介護職員の賃金水準を引き下げることについて、適切に労使の合意を得ていること等の必要な手続きを行った旨
(特別な事情に係る届出書⑥)
問23 新しい処遇改善加算を取得するに当たって、あらかじめ特別事情届出書を提出し、事業の継続を図るために、福祉・介護職員の賃金水準(加算による賃金改善分を除く。)を引き下げた上で賃金改善を行う予定であっても、当該加算の取得は可能なのか。

特別事情届出書を届け出ることにより、事業の継続を図るために、福祉・介護職員の賃金水準(加算による賃金改善分を除く。)を引き下げた上で賃金改善を行うことは可能であるが、福祉・介護職員の賃金水準を引き下げた後、その要因である特別な状況が改善した場合には、可能な限り速やかに福祉・介護職員の賃金水準を引き下げ前の水準に戻す必要があることから、本取扱いについては、あくまでも一時的な対応といった位置付けのものである。
従って、新しい処遇改善加算を取得するに当たってあらかじめ特別事情届出書を提出するものではなく、特別な事情により福祉・介護職員処遇改善計画書に規定した賃金改善を実施することが困難と判明した、又はその蓋然性が高いと見込まれた時点で、当該届出書を提出すること。

(特別な事情に係る届出書⑦)
問24 特別事情届出書を提出し、福祉・介護職員の賃金水準(加算による賃金改善分を除く。)を引き下げた上で賃金改善を行う場合、賃金水準の引下げに当たっての比較時点はいつになるのか。

通知第1の3(2)②の賃金改善に係る比較時点の考え方や、第1の3(3)①ロのただし書きによる簡素な計算方法の比較時点の考え方に基づき、各事業所・施設が選択した「処遇改善加算を取得していない場合の賃金水準」と比較すること。

Q&A発出情報(厚生労働省)

福祉・介護職員等処遇改善加算に関するQ&A

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