【Q&A】一般就労中の休日や、休職中の場合に日中活動サービスを利用できるか?│R6,03,29問51~54

(一般就労中の日中活動サービス利用)
問 51 一般就労に移行した利用者が、当該就労を行わない日や時間に日中活動サービスを利用することはできるか。

企業等での所定労働時間が概ね週 10 時間未満であることを目安として、非常勤のような形態で一般就労している利用者(通常の事業所に雇用されることが困難な障害者)については、以下の条件を満たした場合は、日中活動サービスの支給決定を行うことができる。

  • 一般就労先の企業等が他の事業所等に通うことを認めている場合
  • 当該利用者が日中活動サービスを受ける必要があると市町村が認めた場合


なお、概ね週 10 時間未満であることを目安としているのは、障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和 35 年法律第 123 号)の改正により、週所定労働時間が週 10 時間以上 20 時間未満の精神障害者、重度身体障害者及び重度知的障害者について、事業主が雇用した場合に、雇用率において算定できるようになることを踏まえたものである。

また、フリーランスや個人事業主といった雇用以外の形態で就労している障害者についても、同様に「通常の事業所に雇用されることが困難な障害者」と認められ、当該利用者が日中活動サービスを受ける必要があると市町村が認めた場合は、支給決定を行うことができる。

この件については、各市町村は利用者の状態によって、その必要性について精査した上で、決定しなければならない。
(今回の改正に伴い、以下の Q&A について削除)
・障害福祉サービスに係るQ&A(指定基準・報酬関係)(VOL.2)(平成 19年 12 月 19 日)問8

(休職期間中における就労系障害福祉サービスの利用)
問 52 一般就労している障害者が休職した場合、休職期間中において就労系障害福祉サービスを利用することができるか。

障害福祉サービスの支給決定プロセスにおいて、障害者手帳等により、申請者が支給決定の対象である障害者であることを確認することとなっている。(「介護給付費等に係る支給決定事務等について」(事務処理要領))その上で、一般就労している障害者が休職した場合の就労系障害福祉サービスの利用については、以下の要件をいずれも満たす場合には、就労系障害福祉サービスの支給決定を行って差し支えない。

  • 当該休職者を雇用する企業、地域における就労支援機関や医療機関等による復職支援の実施が見込めない場合、又は困難である場合
  • 休職中の障害者本人が復職を希望し、企業及び休職に係る診断をした主治医が、就労系障害福祉サービスによる復職支援を受けることにより復職することが適当と判断している場合
  • 休職中の障害者にとって、就労系障害福祉サービスを実施することにより、より効果的かつ確実に復職につなげることが可能であると市区町村が判断した場合
    なお、上記及びの要件に該当するかについては、下記ア~ウが作成する以下の書類の提出により、確認を行うこと。
    • ア 雇用先企業
      • 当該企業による復職支援の実施が困難であり、休職中の障害者が就労系障害福祉サービスによる復職支援を受けることにより復職することが適当と判断していることを示す書類
    • イ 休職に係る診断をした主治医
      • 当該主治医の属する医療機関による復職支援の実施が困難であり、休職中の障害者が就労系障害福祉サービスによる復職支援を受けることにより復職することが適当と判断していることを示す書類
    • ウ 相談支援事業所(申請者)
      • 地域における就労支援機関である障害者職業センター等による復職支援の利用が困難であること、及び地域における医療機関による復職支援が見込めないことを示す書類
        ※ セルフプランの場合には、申請者が作成する同様の書類。
        この場合、市町村は、地域における就労支援機関及び医療機関による復職支援の実施状況等を調査した上で、支給決定の可否を判断すること。

        また、令和6年4月より前に支給決定された場合については、令和6年4月以降の受給者証の更新の際に、上記要件を満たしていることを同様の書類の提出をもって確認し、支給決定を更新すること。
参考

「介護給付費等に係る支給決定事務等について(事務処理要領)」(抄)
 第2―Ⅰ―2

  • (3)支給決定又は地域相談支援給付決定の対象となる障害者又は障害児であることの確認
    市町村は、支給申請があった場合は、以下の証書類又は確認方法により、申請者又はその児童が給付の対象となる障害者又は障害児であるかどうかを確認する。
    • ア 身体障害者
      身体障害者手帳
    • イ 知的障害者
      • 療育手帳
      • 療育手帳を有しない場合は、市町村が必要に応じて知的障害者更生相談所に意見を求めて確認する。
    • ウ 精神障害者
      以下のいずれかの証書類により確認する(これらに限定されるものではない。)。
      1. 精神障害者保健福祉手帳
      2. 精神障害を事由とする年金を現に受けていることを証明する書類(国民年金、厚生年金などの年金証書等)
      3. 精神障害を事由とする特別障害給付金を現に受けていることを証明する書類
      4. 自立支援医療受給者証(精神通院医療に限る。)
      5. 医師の診断書(原則として主治医が記載し、国際疾病分類 ICD-10 コードを記載するなど精神障害者であることが確認できる内容であること) 等

        (以下略)


(今回の改正に伴い、以下の Q&A について削除)
・平成 29 年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A(平成 29 年3月
30 日)問12(就労系障害福祉サービスの休職期間中の利用)

(休職期間中における就労系障害福祉サービスの利用)
問53 一般就労している障害者が休職した場合の休職期間中における就労系障害福祉サービスの利用は、従来から運用されていたが、令和6年4月施行の法改正により何が変わったのか。

一般就労している障害者が休職した場合の休職期間中における復職支援としての就労系障害福祉サービスの利用については、従来から運用されてきたものについて、法令上の位置づけを明確化したものであり、従来からの運用と大きな変更はない。

ただし、従来からの運用と異なり、利用期間について、企業の定める休職期間の終了までの期間(上限2年)としている。

(従来の休職期間中の生活介護や自立訓練の利用)
問 54 従来より、一般就労している障害者が休職し、就労系障害福祉サービスと同様の条件を満たす場合には、休職期間中の生活介護や自立訓練の利用が認められていたが、この取扱いはどうなるのか。

一般就労している障害者が休職し、復職支援として生活介護や自立訓練を利用する場合についても、問 52 の①~③と同様の要件を確認できた場合にのみ、支給決定を行っても差し支えないこととする。
その際、問 52 ア~ウが作成する同様の書類により、要件を満たしているか、確認すること。

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