洪水・土砂災害に備えよう 社会福祉施設等に求められる避難計画作成と訓練の実施

令和3年7月に改正水防法が施行され、避難確保計画に基づく訓練結果の報告が義務化されました。ここでは市町村・施設のそれぞれの義務と、対象施設について説明します。

目次

水防法上の義務

水防法によって定められた義務について解説します。以下のようにまずは市町村の義務として、STEP1~2があり、それを受けて施設でSTEP3~4を行う必要があります。STEP5では、市町村が施設に対し計画の作成・未作成施設の公表ができるとされています。

STEP
市町村

市町村が水防法による要配慮者利用施設を指定
(水防法第15条1項四号ロ)

STEP
市町村

市町村に洪水予報等の伝達を義務づけ

STEP
施設

施設に避難確保計画の作成等を義務づけ
(水防法第15条の3 1、5及び6項)

  • 避難確保計画の作成(義務)
  • 訓練の実施(義務)→自治体によっては結果報告書を提出
STEP
施設

施設に避難確保計画及び自衛水防組織の構成員等の報告を義務づけ
(水防法第15条の3 2項及び7項)

STEP
市町村

市町村は施設に対して計画作成の指示・未作成施設の公表ができる
(水防法第15条の3 3項)

要配慮者利用施設とは

水防法における定義

社会福祉施設、学校、医療施設その他の主として防災上の配慮を
要する者が利用する施設

対象施設の例

〔社会福祉施設〕

  • 老人福祉関係施設
  • 有料老人ホーム
  • 認知症対応型老人共同生活援助事業の用に供する施設
  • 身体障害者社会参加支援施設
  • 障害者支援施設
  • 地域活動支援センター
  • 福祉ホーム
  • 障害福祉サービス事業の用に供する施設
  • 保護施設
  • 児童福祉施設
  • 障害児通所支援事業の用に供する施設
  • 児童自立生活援助事業の用に供する施設
  • 放課後児童健全育成事業の用に供する施設
  • 子育て短期支援事業の用に供する施設
  • 一時預かり事業の用に供する施設
  • 児童相談所
  • 母子健康包括支援センター 等

避難確保計画のひな形

避難確保計画は、各自治体が施設に対して、作成しやすいようにひな形が用意しているとおもいますが、こちらでも紹介していますので、参考にどうぞ。

様式へのリンク出典
非常災害対策計画の策定例
非常災害対策計画の策定例別紙
函館市 保健福祉部 指導監査課 障がい等担当

避難訓練の結果を報告

毎年、年度末(3月末)までに避難訓練を実施し、結果を報告しなければならない点に注意が必要です。

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